尾道を歩くなら、坂の上だけを目指して終わるより、寺のある斜面から商店街、最後に海辺までつなぐと、この町の輪郭が見えてきます。
このモデルコースでは、JR尾道駅から持光寺へ入り、千光寺山ロープウェイで山頂へ。千光寺、猫の細道、天寧寺を歩いて下り、尾道本通り商店街で昼休憩。その後は浄土寺まで足を延ばし、帰りは尾道水道を眺めながら駅へ戻ります。
情報確認:2026年9月19日。拝観時間・ロープウェイ運行時間・料金は変更される場合があります。旅行前に公式情報をご確認ください。

尾道を歩く1日モデルコース|坂・寺・商店街・海をつなぐ
広島県の公式観光サイトでは、持光寺・千光寺公園・浄土寺などを徒歩で巡る約4〜5時間のコースが紹介されています。Travel Paletteではそこに、商店街での昼休憩と海辺を歩く時間を足し、6〜7時間ほどで過ごす1日旅として組みます。
尾道は距離だけを見るとコンパクトですが、坂道と石段が続きます。歩く量は数字以上に感じやすいので、予定を詰め込みすぎず、下りを中心に組むのがポイントです。
尾道を歩く旅マップ

9:00|JR尾道駅から歩き始める
朝はJR尾道駅からスタート。駅前に出ると、すぐ南側に尾道水道が見えます。ここでは海辺へ向かわず、まず北側の坂へ。
一日の最初に海を見ておくと、数時間後に坂の上から同じ水面を見下ろしたとき、街の高さと距離感がつながります。
9:10|持光寺。坂道の入口で足を止める
尾道駅から徒歩約5分。持光寺は駅から最も立ち寄りやすい七佛めぐりの寺のひとつです。拝観は8:00〜17:00。境内に入ると、駅前の景色から一気に古寺の時間へ切り替わります。
ここでは長居しすぎず、20〜30分ほどを目安に。これから続く坂道の前に、尾道の寺町らしさを最初に感じる場所として使います。
9:50ごろ|ロープウェイで千光寺山へ
持光寺から坂道をつなぎながら東へ進み、千光寺山ロープウェイ山麓駅へ。ロープウェイは9:00〜17:15、15分間隔、片道500円。山頂までの所要時間は約3分です。
上りをロープウェイに任せて、帰りを歩きにするのがこのコースの基本。坂の町を楽しみつつ、最初から脚を使い切らない組み方です。最新の運行情報は尾道市のロープウェイ案内で確認できます。
10:10|千光寺公園とPEAKから尾道水道を見る
山頂駅に着いたら、まず展望台PEAKへ。標高144.2mの千光寺山から、市街地と尾道水道、その向こうの向島まで視界が開きます。

朝に駅前で見た海が、今度は町の屋根越しに見える。この視点の変化が、尾道を歩く旅の一番大きな魅力です。千光寺公園自体は24時間入園できますが、PEAKのエレベーターは9:00〜17:15です。
10:40|千光寺。赤堂と巨岩の間を歩く
展望台から坂を下りながら千光寺へ。朱塗りの本堂、鐘楼、玉の岩や鼓岩など、山の斜面と一体になった境内を歩きます。拝観時間は9:00〜17:00、拝観料は不要です。
ここでは「全部を見る」より、景色と寺が重なる場所で立ち止まる時間を残したいところ。尾道水道を背景にした寺の景色は、山頂の展望とはまた違って見えます。
11:30|猫の細道と天寧寺。細い路地へ入る
千光寺から下る途中で、猫の細道へ。招き猫美術館から天寧寺三重塔付近まで続く約200mの細い路地で、福石猫や古民家を再生した小さな店が点在します。

「猫の町」というイメージだけで急いで通り抜けるより、石段や壁、路地の幅に目を向けたい場所です。猫に会えるかどうかより、この細さの中に暮らしと観光が重なっていることの方が、尾道らしさを感じます。
天寧寺三重塔|海と町を背景にした尾道の景色
猫の細道の近くにある天寧寺へ。拝観は9:00〜16:30、拝観料は無料です。三重塔の向こうに海と市街地が見える景色は、尾道を代表する眺めのひとつ。
山頂の大きなパノラマから、路地越しの小さな景色へ。ここまで歩くと、同じ尾道水道でも見え方が少しずつ変わってきます。
12:15|尾道本通り商店街で昼休憩
坂を下りたら、昼は尾道本通り商店街へ。東西約1.2km、5つの商店街が続く通りで、老舗からカフェ、新しい店までが混ざっています。
ここでは店を一軒決め打ちせず、その日の営業状況と混雑を見て選ぶのがおすすめ。尾道ラーメンだけに絞らず、喫茶店やパン、甘いものまで含めて「今入りたい店」に入れる余白を残します。店舗ごとに営業時間・定休日が違うため、気になる店がある場合は尾道本通り商店街公式サイトで確認してください。
13:30|浄土寺へ。尾道の東側まで歩く
昼食後は商店街を東へ進み、浄土寺へ。ここまで来ると千光寺周辺のにぎわいが少し遠のき、町の東側にある古寺の空気へ変わります。

浄土寺は本堂と多宝塔が国宝。通常拝観は9:00〜16:00で大人300円、特別拝観は9:00〜15:30で大人800円です。法要や修理などで拝観できない場合があるため、内拝まで予定する場合は事前に公式の拝観案内を確認しておくと安心です。
千光寺を「坂の中にある寺」とするなら、浄土寺は海に近い場所から町を見守る寺。半日の中で二つを歩いてつなぐと、尾道の地形が立体的に見えてきます。
14:30〜16:00|海辺を歩いて尾道駅へ戻る
帰りは坂道ではなく、尾道水道に近い道へ。船が行き来する水面と向島を横に見ながら、西へ戻ります。
朝はこれから始まる旅の景色だった海が、帰りには一日の終わりを受け止める景色に変わる。寺や路地をたくさん見たあとだからこそ、最後は何も予定を入れず、海辺を歩くくらいがちょうどいい。
尾道1日モデルコース

このコースが向いている人
初めて尾道を訪れる人、車を使わず徒歩で町を見たい人、寺だけでもグルメだけでもなく「町そのもの」を歩きたい人に向いています。
一方で、坂道や石段が苦手な人は、千光寺山ロープウェイを往復利用し、浄土寺までの徒歩区間をバスに置き換える方が無理がありません。
尾道を歩くときの注意点
歩きやすい靴は必須。尾道は平地の距離以上に、坂と石段で脚を使います。雨の日は石畳や階段が滑りやすくなるため、予定を詰めず余裕を持って歩いてください。
また、ロープウェイは荒天時に臨時運休する場合があります。運休時は徒歩ルートに切り替えると負荷が一気に上がるため、出発前に運行情報を確認しておくと安心です。
日帰り旅の準備は、日帰り旅行の持ち物チェックリストで、モバイルバッテリー・折りたたみ傘・歩きやすいバッグなどを確認できます。
まとめ|尾道は、坂を下りながら町を知る
尾道の旅は、名所の数を増やすほど良くなるわけではありません。
山の上から海を見る。細い路地を下る。商店街で休む。古寺まで歩き、最後にまた海へ戻る。
同じ町の中で高さと時間が変わっていく。その変化を自分の足でつなげられることが、尾道を歩く面白さです。

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