🍂 はじめに
秋の終わり、冬のはじまり。
京都の街は、金色と紅色がゆっくりと混ざり合う季節を迎える。
光がやわらかく、風が少し冷たくなっていく中で、
旅の色もまた少しずつ変わっていく。
紅葉の見頃を過ぎた街並みにも、
静かな美しさが残っている。
それは、派手さではなく“余韻の色”。
Travel Paletteが探したのは、そんな京都の静かな彩りだった。
🏯 東山の朝|光に染まる紅葉
朝の東山。
冷たい空気の中、陽が差し込むたびに紅葉が金色に光る。
早朝の清水寺周辺は、観光客もまだ少なく、
足音だけが石畳に響く。
少し息を止めて見上げると、
紅と金の葉が風に揺れて、
まるで時間が止まったような瞬間が訪れる。
🍃 哲学の道|静けさを歩く
銀閣寺から南禅寺へと続く「哲学の道」。
紅葉のピークを過ぎた頃、
道沿いには落ち葉が静かに積もり、
風が吹くたびに、赤い絨毯のように揺れる。
観光シーズンの喧騒が少し落ち着いた11月下旬。
この道をゆっくり歩くと、
秋の名残と冬の始まりが、
同じ空気の中で共存しているのを感じる。
☕ 鴨川のほとりで
日が傾き始めるころ、鴨川沿いのカフェで一息。
冷たい風が窓を揺らしても、
カップから立ちのぼる湯気が少しだけあたたかい。
紅葉の京都は、ただ歩くだけでも贅沢。
でも、こうして少し立ち止まる時間が、
旅の記憶をゆっくり染めてくれる。
🌙 旅の終わりに
秋の終わり、冬のはじまり。
京都の色は、派手さよりも深さを増していく。
旅を重ねるたびに、その静かな美しさに惹かれていく。
そして、
その優しい光は、次の季節──「雪景色」へと続いていく。



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